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音楽レビュー等

blocparty「HYMNS」

blocpartyの新譜、HYMNSの全曲試聴がスタートした。

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さて、今までのブロックパーティーとは全く違う完全に新しいブロックパーティーである。
オリジナルメンバーはオケレケとラッセルのみ。
ベースにジャスティン・ハリス、ドラムにルイーズ・バートルを迎えているみたいだが彼らの経歴はよく分からない。
ただ、このルイーズバートルが重要なピースとなっているのは楽曲を聞けば存分に分かる。

肝心の楽曲だが、前述の通り今までのブロックパーティー感はない。
helicopterやRatchetを想像する方も多いと思う。しかし、こういったアップテンポの曲は皆無。
全てがミドルチューン。
そして今はやりのR&Bチックな楽曲となっている。
しかし、その中でもアンセムとなる曲もある。
「the good news」この曲はデカいスタジアムレベルのライブで映える。
サビの「good good news」の部分は誰もが歌うアンセムになるだろう。

「different drugs」個人的にこの曲の全般にわたって鳴ってるドラムが最高にかっこいい。このリズム私の好きなところをついている。最高。

前作「four」に関しては最後の曲「we are not good people」でブロックパーティーらしさを出してきたが、このアルバムは最後の曲までミドルチューン。

そして最後の曲、「LIVING RUX」ではキーボードなのかなんなのか分からないが幻想的な音から始まりこの音がずっと鳴り響いている。アウトロではこの音が大きくなり、まるでX-FILEのような後味を残すような終わりになっている。

今までのブロックパーティーとは全く違うアルバム、どちらかというとオケレケのソロアルバムのような仕上がりになっている。
それと明らかに今の時代に合う音になっていると思う。frank ocean、the internetとファンク、R&Bが話題を呼ぶ昨今、この音は確実に時代に合っている音となっている。
ただし、ブロックパーティーのファンがこれを望んでいたのかと言われればそれは違うと言わざるを得なく、セールス的に伸びるのかというと首を捻らざるを得ない。
しかし、ラッセルはインタビューで「元々ブロック・パーティーはケリーと僕が二人で曲を書き始めたことからスタートした。その後他の メンバーが徐々に追加され、バンドと成長した。だからあの当時に戻ったみたいなんだ」と語っており、これはバンドの進化と認識しているみたいだ。
新生ブロックパーティー、従来のファンがどう判断するか楽しみである。

ちなみに私は昔のブロックパーティーと好きだけど今作もとても好き。
HCWで来日するよりブルーノートとかで来日しても良いんじゃないかというくらいロックではなくR&B寄りになってる。これはオケレケの声がそっち寄りというのもあるけど楽曲もそっちに寄せてる。